シマノの新型リアディレイラーのシャドーデザインとは何か?

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新型のULTEGRA R8000シリーズが発売されて、Dura-AceとULTEGRAのリアディレイラーがシャドーデザインになりました。
これは実はコンポーネントにとって大きな変革で今組んでいるBianchiのAncoraも105をベースにコンポを構成するつもりですが、リアディレイラーだけは最新のULTEGRAであるRD-R8000を選びました。

シャドーデザインは出っ張りが少なく障害物に当たりにくい

シャドーデザインのリアディレイラーの一番の特徴は横方向への出っ張りが少ないことです。横方向の出っ張りが少なくなることで色々なメリットがあります。
もちろん見た目はMTBに近くなり、近代的になるのですがこれに関しては好みが別れるところでしょう。

もともとシャドーのリアディレイラーはMTBで使われていた

ロードバイク乗りのみなさんからするとDura-Aceから採用になったと思われがちなリアディレイラーのシャドーデザインですが、実はMTBでは2010年から採用されていました。
ロードバイクよりもディレイラーに障害物が接触する可能性の高いMTBでは早い段階からシャドーデザインが採用されていました。

ロードバイクではDura-Ace R9100から採用

そんな障害物に強いリアディレイラーであるシャドーデザインですが、ロードバイクの世界にやって来たのは去年の新型Dura-AceであるRD-R9100から。
MTBで7年も前から採用されていたシャドーデザインですが、そもそも悪路を走行しないロードバイクではそこまでの恩恵がないと思われていました。
昔から続くリアディレイラーの造形を変えてまでシャドーデザインにしても売れないだろうということだと思います。

シャドーデザインは空力特性も有利

そんなメリットがないと思われていたシャドーデザインですが、近年のエアロブームで横方向への出っ張りが少ないということは、その分、前面投影面積が減る。すなわち空力的に有利であるということになりました。実際はペダルの後ろにあるので、そこまで大きな恩恵はないかもしれませんが、ブレーキですらダイレクトマウントになる時代です。
投影面積は少なければ少ないほど良いというのは、マーケティング的な意味でも納得できます。

ワイドレシオのスプロケットブームも後押し

もう一つの理由としては、最近のロードバイク界では重いギアをガシガシ踏むのではなく軽いギアをハイケイデンスで回した方が良いという流れもあります。
もちろん、筋肉のつき方や個人の好みや特性もあると思いますので、それに関しては必ずしも全員が軽いギアを回した方が良いということではなさそうですが、マイヨジョーヌがULTEGRAを使うぐらい軽いギアに需要があります。

ワイドレシオといえばMTBの方が主流。当然ワイドなスプロケットを移動するディレイラーとしてはMTBの方が優れいています。
一旦、ここらでロードバイク用のリアディレイラーの開発をストップしてMTBをベースにロードバイク用にチューンしようかと考えたのかもしれません。

よく転ぶ初心者にもシャドーデザインはオススメ

ロードバイクは障害物に当たらないのでメリットが少ないと最初の方で記載しましたが、それはレーサーレベルでの話。
ビンディング初心者は立ちゴケしますし、コンビニに立てかけておいた自転車が軽すぎて倒れるなんてことも初心者あるあるでしょう。
自転車をよく倒す初心者にはMTBと同じようなメリットがあるので、リアディレイラーだけでもULTEGRAに交換しても良いでしょう。
しかしロードバイク用は11速しかないので105以上のコンポを搭載している自転車限定になってしまいますけど。

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