気がつけば入門用の価格帯にも多く普及してきたディスクブレーキ、我が家の自転車に関してもママチャリを除いて8台中7台がディスクブレーキとなっており、完全にディスクブレーキが一般化したとも言えます。
リムブレーキの優位性はゼロに近い
リムブレーキの出始めの頃はメンテナンスが面倒だとかホイールやフレームの選択肢がないとか色々なことを言われていましたが、2025年の現在となっては、ほぼ全ての理由は解消されています。
順番に見ていきましょう。
ホイールの選択肢が少ない
これはご存知の通り、現状ラインナップされているホイールの大半はすでにディスクブレーキ仕様に置き換わっています。
逆に、パーツをグレードアップすることを前提に考えるとミドルグレード以上のホイール(すなわち10万円以上クラス)ではリムブレーキモデルをラインナップしているメーカーはかなり珍しくなっています。
フレームの選択肢が(以下略
ホイールと同様ですね。ミドルグレード以上はもちろんのこと、エントリーグレードでもリムブレーキモデルを用意していないメーカーも多くなってきました。ごく一部の激安モデルか、ニッチなモデルを除いて、ディスクブレーキ対応のフレームを新品で買うことは難しくなっています。
メンテナンスが大変
これも10年ぐらい前は多くのサイクリストが口を揃えて言っていました。
実際のところ、現代のサイクリスト達は当時のリムブレーキのメンテナンスと同じようにディスクブレーキのメンテナンスを行っています。
知らなかったから怖かっただけで、実際に覚えてみたらリムブレーキよりも簡単まであります。
リムブレーキの場合、効きの良さはケーブルのルーティングや微妙なケーブルのテンションなど技術力で変わってきます。
一方ディスクブレーキは、効くか効かないかだけです。
空気を噛んでいればブレーキは効かないですし、噛んでいなければブレーキは効きます。
その中間が技術力によってグラデーションで変わっていくものではありません。
一度習得して仕舞えば、メンテナンスは非常に楽になります。
落車時に危険
もはや笑い話ですが当時のロードレーサー達は、この理論でディスクブレーキ化を食い止めようとしていました。
落車時にブレーキで高温になったディスクが体に接触したら・・・
いやいや、それはカーボンのリムでも高温だし、むしろリムの方が面積広いしね。
落車の怪我の中でディスクが体について火傷するのは軽い方の怪我だと思いますし、そんなことより制動力を高くして落車しないようにしたほうがいいと思いますけどね。
では、なぜまだリムブレーキ派が存在しているのか?
それでも「リムブレーキで十分」「むしろリムブレーキの方がいい」などの声がSNSやブログなどに溢れかえっていますが、これらの原因を解明していきましょう。
「リムブレーキを使っている人が、それをディスクブレーキより優れていると思い込む」という行動は、以下の複合的なバイアスが関与している可能性があります。
- 認知的不協和
- 自分が今使っているリムブレーキが劣っていると認めると「なぜ劣るものを選んだのか」という不快感が生じる。
- その不快感を減らすために「リムブレーキの方が軽い」「整備が楽」といった肯定的側面を過大に評価する。
- サンクコスト効果
- リムブレーキのホイールやパーツに多額を投資してきたため、「それらが無駄になる」という思考を避けるため、あえてディスク化を否定的に見る。
- 確証バイアス/選択的認知
- 自分の信念を補強する情報ばかり集め(「プロもまだリムを使っている」など)、ディスクブレーキの利点に関する情報は軽視する。
- ステータス・クオ・バイアス
- 慣れた操作感や整備性を手放すリスクを避けたい心理から、現状維持を選びたくなる。
ディスクに買い替えられない
既にリムブレーキのロードバイクを持っている場合、それをディスクブレーキにしようとした場合、フレームもコンポもホイールも全て買い換えです。ロードバイクというのは大人の趣味。見栄も大事ですので、ダウングレードという選択肢はありません。
そうなってくると例えば10年前に30万円ぐらいで購入したミドルグレードバイクを買い替えようとすると、現在は物価も上がってしまい、80万円程度の出費になります。もちろん、現在乗っているバイクに関してはリムブレーキなので下取りや買い取りは底値。と言っても5〜10万円ぐらいにはなりますので、追加出費が70万円です。
30万円のロードバイクに乗っている人が70万円出してディスクブレーキに買い替えるか?
そんな財力はありません
そのため本当は喉から手が出るぐらいディスクブレーキモデルに買い替えたいのですが「リムブレーキで十分」と主張するしかありません。
過不足の話で言えば、そりゃ十分ですよ。リムブレーキでも。
もっと言えば、ママチャリで日本1周する人もいるのですからレースで上位を狙うのでなければ自転車なんて3万円のママチャリで十分です。
そうじゃないなら、趣味的な機能性や機能美を語るならカーボンフレームよりもディスクブレーキの方がアドバンテージは大きいです。
しかし、カーボンフレームからアルミフレームに乗り換えるのは自分的に許せない。
ということで、リムブレーキでも十分おじさんが爆誕するわけです。
さらに拗らせたのがビンテージおじさんです。
私もクラシカルなロードバイクは大好きですが、拗らせおじさんは、本気で性能が今のモデルより高いと信じていたります
そういった個人的なプライドというのが一番厄介で、自己認識ができないまま、初心者にリムブレーキモデルを勧めたりします。初心者が制動力の低い方のバイクをチョイスしていいわけがありません。
初心者こそ絶対にディスクブレーキモデルを買うべきなのです。
リムブレーキで十分おじさんに騙されないように注意しましょう。
